11日前場の香港株式市場でハンセン指数は5営業日続伸。前場終値は前日比0.68%高の22899.55ポイントだった。H株指数は0.64%高の9726.17ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で400億5200万HKドル。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、上げ幅を広げた。中国の経済指標の改善や新興国から米国への資金還流懸念の後退が投資家心理の好転につながっているほか、このところ相場が堅調に推移していることもあり、市場センチメントは強気に傾いている。ただ、指数が2016年12月8日以来、約1カ月ぶりの22900ポイント台に乗せると、上値の重さも目立った。結局、前場はわずかながら同水準を割り込んで取引を終えた。
個別では、NY市場でハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数が4日連続で過去最高値を更新した流れを引き継ぎ、IT大手のテンセント(
00700)が大幅続伸。時価総額上位のHSBC(
00005)やチャイナ・モバイル(
00941)、AIAグループ(
01299)も買われ、相場を押し上げた。商品先物相場の上昇を手掛かりに鉄鋼の馬鞍山鋼鉄(
00323)、アンガン・スチール(
00347)や非鉄金属の江西銅業(
00358)が大幅高。保険の中国人寿保険(
02628)や出遅れ感のある本土系不動産の華潤置地(
01109)、中国海外発展(
00688)も上昇が目立った。半面、前日に高かった中電控股(
00002)、ホンコン・チャイナガス(
00003)など香港公益株が売られた。親会社の混合所有制改革について現時点で具体的な改革案は策定していないと説明した中国南方航空(
01055)も反落した。