10日前場の香港株式市場でハンセン指数は4営業日続伸。前場終値は前日比0.52%高の22675.19ポイントだった。H株指数は0.57%高の9656.62ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で323億1400万HKドル。
ハンセン指数は前日終値をわずかに上回る水準で寄り付いた後、次第に上げ幅を広げた。寄り付きとほぼ同時に発表された2016年12月の中国の生産者物価指数(PPI)上昇率が5.5%となり、予想の4.6%を上振れたほか、2011年9月以来の上げ幅を記録。経済指標の大幅改善で中国経済の減速懸念が後退し、買いを誘った。また、米長期金利の下落を受けて、新興国から米国への資金還流に対する警戒感が和らぎ、投資家心理の改善につながった。
個別では、時価総額上位のAIAグループ(
01299)が大幅続伸。NY市場でハイテク株の比率が高いナスダック指数が過去最高値を更新した流れを引き継ぎ、IT大手のテンセント(
00700)も買われ、指数を押し上げた。中国建設銀行(
00939)や中国工商銀行(
01398)など本土銀行株も堅調。半面、原油相場の急落を嫌気し、CNOOC(
00883)など石油株が安い。前日にマクドナルド中国事業の共同買収を発表した中国政府系の投資持ち株会社、中国中信(
00267)が反落。欧州金融大手のHSBC(
00005)も逆行安を演じた。