中国政府系の投資持ち株会社、中国中信(
00267)は9日前引け後、米マクドナルドの中国事業を米投資会社カーライル・グループと共同で買収すると発表した。中国中信子会社を通じて、中国本土と香港の事業統括会社マクドナルド中国管理有限公司の全株式をマクドナルドの子会社から20億8000万米ドル(約161億4100万HKドル)で買い取る。買収の代価として現金を支払うほか、中国中信子会社の中間持ち株会社の新株をマクドナルド子会社に割り当てる。
マクドナルド中国管理は中国本土と香港のマクドナルド店舗のフランチャイズ本部事業を運営する権利を取得する。運営期間は買収完了から20年間。中国中信は、中国の都市化に伴い中間層の可処分所得が伸び、レクリエーションや外食などの消費支出が中小都市を中心に増加していくと見込む。今回の買収は同社が消費部門に進出する新たな一歩であり、金融業部門と非金融部門を均衡発展させていく経営戦略の一環だとした。
買収後のマクドナルド中国管理への出資比率は、ファストフード・ホールディングス・リミテッド(中国中信が61.55%、CITIC Capital China Partners III, L.P.が38.46%出資)、カーライル系ファンド会社、マクドナルド子会社がそれぞれ52%、28%、20%となる見込み。中国中信はファストフード・ホールディングスを通じてマクドナルド中国管理を子会社とするものの、出資額は6億6560万米ドル(約51億6500万HKドル、全権益の32%)に抑える。
中国中信の株価は日本時間午後4時1分現在、前営業日比0.53%安の11.26HKドルで推移している。