6日の香港市場は米株反落の流れを引き継ぎ売り先行で始まりそうだ。5日の米株式市場はダウ平均が3営業日ぶりに反落。米金利低下をきっかけに利ざや改善期待で上げていた金融株が売られて相場の重しとなった。年末商戦の売り上げ低調を嫌気し小売株の一角が急落したことも市場心理を冷やした。香港市場は週末要因に加え、ハンセン指数が前日に人民元高を背景として約1カ月ぶりの高値を付けた後で、目先の利益を確定する売りが広がる可能性がある。
ただ売り急ぐ動きは限定的か。米長期金利の上昇一服を受け、オフショア人民元の対米ドル相場が足元で急上昇したことなどを背景に、新興国からの資金流出懸念が和らいでいることから、売り一巡後は底堅く推移すると予想する。
なお、5日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。時価総額の大きいHSBC(
00005)のほか、新世界発展(
00017)、中国海外発展(
00688)など不動産銘柄が香港終値を下回って引けた。半面、IT・通信関連のテンセント(
00700)、チャイナ・モバイル(
00941)、チャイナ・ユニコム(
00762)が香港終値を上回った。