21日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.37%高の21809.80ポイントだった。H株指数は0.52%高の9331.63ポイント。メインボードの売買代金は概算で476億1400万HKドル。
ハンセン指数は終日、プラス圏でもみ合い。前日は4営業日続落して5カ月ぶり安値で終えただけに、買い戻しが相場を押し上げた。20日の主要欧米市場やきょうの中国本本土市場の上昇も投資家心理を支えた。ただ、米ドル高を背景に新興国から米国への資金還流に対する懸念は根強く、上値は重かった。セクター別では、銀行や保険、エネルギー資源、カジノが買われた半面、消費財や香港系不動産の一角が売られた。
個別では、大型金融銘柄のHSBC(
00005)や中国建設銀行(
00939)、中国人寿保険(
02628)が反発して相場の上昇を主導。中国政府が年内にも石油ガス産業の改革基本計画を公表すると伝わり、ペトロチャイナ(
00857)とシノペック(
00386)も買い戻された。クリスマスシーズンのホテル宿泊率が高水準とのマカオ政府高官の発言を手掛かりに、カジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)と銀河娯楽(
00027)が堅調だった。一方、時価総額が大きい長江和記実業(
00001)やチャイナ・モバイル(
00941)が下げて相場の重荷。長江インフラ(
01038)や恒安国際集団(
01044)が安い。
H株では、中国政府が進める国有企業改革の関連銘柄に買いが入った。国有資産監督管理委員会が20日、航空や通信、軍需の分野で混合所有制改革を試行するとあらためて表明したことから、中国東方航空(
00670)と中国南方航空(
01055)、中国国際航空(
00753)が大幅に上昇。鉄道運営会社の広深鉄路(
00525)も高い。半面、青島ビール(
00168)や龍源電力(
00916)が反落した。