週明け19日の香港株式市場でハンセン指数は3営業日続落。終値は前営業日比0.85%安の21832.68ポイントだった。H株指数は0.98%安の9377.43ポイント。メインボードの売買代金は概算で557億6400万HKドル。
ハンセン指数は終日、心理的節目の22000ポイントを下回る水準で推移した。米利上げペースの加速見通しを背景に、米ドル高に伴う新興国から米国への資金還流を警戒する売りが幅広いセクターで優勢。下落率は一時1%を超えた。中国の資金需給ひっ迫も引き続き嫌気された。短期金利の指標となる上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は前営業日比0.0050ポイント上昇して2.335%と、昨年4月14日以来ほぼ1年8カ月ぶりの高水準となった。もっとも、14−16日に北京で開催された中央経済工作会議で打ち出された2017年の経済政策指針を受けて
関連銘柄に買いが入り、下値は限られた。
個別では、アジア基盤の保険会社AIAグループ(
01299)の下げが目立った。中国本土の住民が香港でクレジットカードの「ビザ」や「マスター」で保険商品を購入する場合、17日から5000米ドルの利用上限が設定されると伝わった。時価総額が大きいテンセント(
00700)やチャイナ・モバイル(
00941)、大型金融株の中国平安保険(
02318)、中国建設銀行(
00939)の下落も重荷だった。中国衛生用品大手の恒安国際集団(
01044)は大幅に続落した。半面、原油先物相場の上昇を手掛かりに中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)が堅調。前週末に安かったリー&フン(
00494)、百麗国際(
01880)に買い戻しが入った。
H株では華泰証券(
06886)など証券株が安い。万科企業(
02202)は前日、深セン市政府系の深セン市地鉄集団有限公司との資本提携を断念すると発表し、失望売りを誘った。一方で鉄道会社の広深鉄路(
00525)が高い。中央経済工作会議で、混合所有制を推進すべき産業分野の一つとして鉄道があらためて挙がったことを手掛かりに買われた。鉄鋼メーカーの馬鞍山鋼鉄(
00323)、油田サービス大手の中海油田服務(
02883)はともに4営業日ぶりに反発した。