週明け19日の香港市場は売りが先行か。米利上げペースの加速見通しを背景に、米ドル高に伴う新興国から米国への資金還流が引き続き警戒されそうだ。主要通貨に対する米ドルの総合的な強さを示すドルインデックスは前週後半に103前後を推移し、2002年12月以来14年ぶり高水準にある。一方、米ドルに対する香港ドル相場は16日に一時1米ドル=7.768HKドルまで下落しており、香港からの資金流出が反映されたとみられる。米株式市場で6週目に入ったトランプ・ラリーが一服したことも、投資家心理を悪化させるだろう。16日のNY市場でダウ平均は小反落。16日の香港株の米国預託証券(ADR)は、テンセント(
00700)や中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、AIAグループ(
01299)など時価総額が大きい銘柄が総じて香港終値を下回って引けた。
ただ、前週末のハンセン指数は心理的節目の22000ポイントに迫る水準まで下げて引けただけに、安値拾いの買いが下値を支える展開がありそうだ。中国が2017年の経済政策の指針を決める中央経済工作会議が16日閉幕したことで、国有企業改革など政策の恩恵を受けそうな銘柄が買われると予想する。なお、きょうは11月の中国主要70都市新築住宅価格統計が発表される。