シンガポールのゲーム会社、IGG(
00799)の株価が好調だ。31日の香港市場で一時4.58HKドルを付け、取引時間中として年初来高値を連日で更新した。28日に発表した2016年6月中間決算が新作ゲームのヒットで増益に転じ、好感されたもよう。
中間決算の純利益は前年同期比5.3%増の2600万米ドルだった。モバイルゲーム収入が順調に伸び、粗利益率は前年同期から1ポイント近く改善。ただ、新作ゲームの宣伝費や研究開発費が膨らんだため、純利益利率は3.2ポイント低下した。売上高は21.4%増の1億2600万米ドル。16年3月に配信を始めたモバイルゲーム「ロードモバイル(王国紀元)」の収入が1800万米ドルに上ったほか、主力ゲームの「キャッスルクラッシュ」の収入も21.3%増の7100万ドルと堅調だった。
「ロードモバイル」の増収ペースは同社ゲームのなかで最も速く、東欧や東南アジアを中心に人気を博している。7月末時点で収入の50%を米アップルのiOSを搭載した端末機器から稼いだことも特徴だ。同社は今後、iOS経由の収入確保に力を入れる方針。16年末までに10タイトル前後のゲームの開発を予定している。また、「キャッスルクラッシュ」や「クラッシュオブロード」の後継タイトルや、サンドボックスゲーム「TUG」を開発しており、17年に配信する見通し。